はーとぼいるどワンダフル。

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映画を観ないと呼吸ができない『GANTZ』の奥浩哉。

GANTZ』の作者として有名な奥浩哉が、こんな本を出していました。

GANTZなSF映画論 (集英社新書)

GANTZなSF映画論 (集英社新書)

自分の映画体験について書いた本です。奥浩哉の映画好きぶりはすごいものがありますね。何でも、レンタルビデオを一日に10本借りて、ぶっ続けで観ていたらしいのです。映画を観ないと呼吸ができないような感じで…なんて書いてます。どうやら相当な映画狂みたい。

彼は自分が映画を観る理由についてこう語っています。「マンガを描く上でのヒントを得るためではなく、誰も見たことがない世界を描くため」
逆転の発想ですね。


まあ、こんなことを言いつつ『GANTZ』に影響を与えた作品を素直に紹介しているところがかわいいですね(笑)


まずは『インデペンデンス・デイ

世界中の主要都市の上空に次々と宇宙船が現れ、みながパニックに陥るなか、突然、人類への一斉攻撃が始まるのです。たちまちのうちに廃墟となる都市、為す術も無く逃げ惑う群衆。八千万ドルという巨額の製作費が投じられただけであって、そのスケール感にはただただ圧倒されるばかりでした。あれだけの巨大感を演出した作品はそれまで観たことが無かったですし、今もまだ超えられていないのではないかと思います。

臨場感のある情景をつくることは、映画においても漫画においても非常に重要なことで、僕が作品を描くときにも強くこだわっているポイントです。臨場感があると、読者の感情移入の度合いがかなり違ってきます。だから『インデペンデンス・デイ』に対しては、つくり手としても妙に意識してしまうところがあって、実は『GANTZ』のカタストロフィ編は「僕なりの『インデペンデンス・デイ』をやりたい!」という挑戦でもあるのです。僕にとっては、それくらいの映画です。


臨場感のある情景をつくるというのは、彼が非常に気をつかっていることでしょうね。リアルな背景をCGで描く漫画家として、パイオニア的な部分があると思います。


そして『GANTZ』の独創的なアイデアであり演出である身体の転送について

転送のアイデアは、高校時代に読んだロバートシェクリイの『不死販売株式会社』(ハヤカワ文庫)というSF小説が基になっています。これはドライブ中に事故を起こして死んだはずの主人公が、目を覚ますと未来に転送されていたという話です。当時はテレビドラマの『必殺』シリーズが大好きだったので、そのふたつを合体する形で「一回死んだ人たちがある場所に集められて、何かを殺しに行く」話がつくれないかなと思ったのが、そもそもの『GANTZ』の始まりなのです。


そして、最後に漫画制作にCGを使い始めた理由について語っています。

元々は、アシスタントについていた山本直樹のMacを使った作画ををマネし始めたのが始まりのようです。本格的にCGを使い始めたのは『01 ZERO ONE』からです。彼は当時のことをこう振り返ります。

『01』は未来の話なのですが、風景を描く際アシスタント個々人でそれぞれビジュアルイメージが異なっていると、コマによってバラつきが出てしまい、統一感がなかなか出ないことが予想されました。そこで、その問題を解消するために、3Dでデータをつくり、そのデータを全員で共有して統一感を出すことにしたのです。
大まかにいうと、まず僕が二次元の下絵を描き、そこにはカメラの位置が指定してあるので、それどおりに絵を立体に起こしてもらって、アウトラインをとって人物の絵に重ねるという作業です。立体にするには絵が最低でもふたつは必要で、例えば斜め前から見た絵と斜め後ろから見た絵があれば、三面図が起こせます。そうやって立体をつくってもらって、足りない部分をポリゴンというもので張り合わせていきながら、面をつくっているのです。わかりやすくいえば、はりぼてをつくるようなイメージでしょうか。ソフトが自動的につくってくれるわけではないので、完全に手作業となります。CG制作には人手もお金もかかるのです。


このエピソードを読み、江口寿史花沢健吾浅野いにおの写実的な背景を批判していたことを思い出しました。

俺がさっき言ったのは「アイアムヒーロー」や「おやすみプンプン」のような背景のこと。あれが漫画だと言うのなら漫画の魅力はこの先どんどんなくなっていくだろう。
江口寿史先生の「マンガの背景」論と、マンガ家たちの反応。 - Togetter

おもしろい議論ですよね。ちなみに『GANTZ』の話題は出てきません。江口寿史が『GANTZ』を知らないわけがないと思うので、奥浩哉には、花沢健吾浅野いにおが持っていないものがあるということなのだろうか。かくいう僕も、花沢健吾の絵に違和感を覚えたことがあります。浅野いにおはサブカル臭が強すぎて読んでない。

僕は、浅野いにおを神と崇める読者が嫌いなんです!!

この上なく、まとまりがない文章だったな……

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GANTZ 34 (ヤングジャンプコミックス)

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