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はーとぼいるどワンダフル。

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大杉漣がオーバーオール姿で髪フェチど変態を怪演『エクステ』

園子温監督の『エクステ』を観た。園子温映画でもかなりマイナーな作品と思われるが、出ている役者は栗山千明大杉漣と意外に超メジャーなのだ。

 

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 なんかAKIRAっぽい(笑)

 

邦画への批判精神炸裂

「あら、これはこれは昨日もやっぱりカットの練習を徹夜で頑張って、ついついテーブルの上で眠ってしまったスタイリストの卵の水島優子さん、おはよ」

「あたしと同居一ヶ月目のプロダンサーの卵、森田由紀さん、おっす」

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 こんな過剰な説明セリフで映画は始まる。栗山千明演じる水島優子がこの言い回しにはまっているのはドラマで観た「そこを歩いているのは先月会った〜さんじゃないか」という説明セリフツボに入ったからだ。まあ、かなり邦画やドラマへの不満がたまっていたんだろう、園監督。邦画っていうのはほんと下らなくて、堤幸彦の映画なんて未だに電話のシーンで「え?グレイトフルサウンドに出れないってどういうことですか?」なんてクソみたいな説明セリフを言わせている。そこは沈黙で言いだろっつーの。更に、栗山千明は自転車で職場に向かいながら、カメラ目線で「スタイリストの卵は今日も急ぐのだ!いつかスタイリストになれることを夢見て!」と、これナレーションじゃなくて喋らせてるからね。これに関しては批判精神なのか何なのか、もうよく分かんない。カメラ目線とかはゴダールもやってたしな(笑)

 

やっぱり家族

 つぼみ演じる主人公の姉、水島清美のキャラがもうB級ホラー映画の枠を越えてるレベルでいっちゃてて(笑)子供に虐待ってのはありがちなんだけど、妹である水島優子も姉に支配されていたことを示唆するセリフがあったりでうわーって感じ。

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「割っちゃったカップはあんたのもんだよ、だから割ってごめんなさい。でもマミは私が作ったの。あんたに人の物あーだこーだ言われたくないね。分かったら返事。ほら、昔みたいに、はい!は?ほら。はい!は?はいはいはいはいはいはいはいはい?」

心底ぞ〜とする家族ならではのやりとり。しかもこの後、優子が昔子供を堕ろした過去はちくちく突く。

 

 『紀子の食卓』といい『愛のむきだし』といい『ヒミズ』もう家族がバラバラだったり暴力に支配されてたりと、ほんとに園子温って人は家族にとらわれてるなあと再確認。しかし、なぜつぼみはAVデビューしちゃったんだろ。悲しいね〜。

 

キャストが豪華

冒頭でも述べたが、キャストが豪華。髪フェチの山崎を演じるのは名優大杉漣

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 警察の死体安置所で働く彼の趣味は女性の死体の髪を切ってコレクションすること。そんな彼の願いは死体の髪をエクステにして美容室に売り、汚い髪のくそ女ばかりの世界をきれいな髪で満たすこと(笑)手袋に山崎って書かれてもねえ。しかし大杉漣がなぜこの役を引き受けたのか?調べてみるとインタビューで色々語っていた。

「エクステ自体は娘が付けていたことがあったので知っていましたが、とにかく脚本を読んだときのインパクトがもの凄かった。でも、それ以上に園子温監督に会ったときのインパクトが凄くて…この人が撮る映画はどんなものなんだろうと興味が湧いたんです」

大杉さん、園子温に興味わいちゃったみたいで(笑)そりゃこんな人だからね、分かる【人】知らない女性の夫になりきる。ヤクザのビルに連れて行かれる。園子温の狂気に満ちた人生。 - はーとぼいるどワンダフル。

 

 「監督といろいろ話しながら山崎のキャラクターを作っていったんですが、僕の小さなやる気に油を注いで大きく燃え上がらせてくれるんですよね、園監督は。あのとんがり帽子も自分で買いに行ったんですよ」。

 

「最初の撮影は街中で子供に声をかけるロケだったんです。あの格好で普通に歩いていたし、コンビニにも入りました(笑)。山崎は周りの視線を気にせず生きている男。恥ずかしいというよりも楽しかったですね」。

小さなやる気ってもともとあんまりやる気なかったんかい(笑)でもあのオーバーオール姿でコンビニ入るって根性あるな〜。これぞ大杉流デニーロアプローチ!怪演ぶりがエスカレートして監督に止められたってあるけど、確かに楽しんで演じてるな〜というのはこっちにも伝わってきた。

 

 とにかく大杉さんやつぼみの怪演だけでこの作品観る価値十分です。

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