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ハライチがノリボケ漫才をつくった理由、または正統派漫才を諦めた理由。

ハライチの漫才といえば「ノリボケ」だ。
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お笑いやM1批評の元祖、サンキュータツオさんは著書で、ハライチの漫才をこう評する。

この「って、おい!」を省略するという発想は、数字の「0」がなかった時代に「0」を発見したインド人とおなじくらいの大発見。あとは展開力さえ身につければ、今年の年末にはM‐1ファイナルに出てきてもおかしくないコンビです!

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そんなノリボケがトレードマークのハライチだけど、逆に正統派漫才なんてやりたくないということはこれまでよく岩井が語ってきた。そう考えたきっかけを、2019年11月6日のNHKラジオ「すっぴん!」(すでに番組は終了)にてハライチ岩井が語っていた。

ノリボケ漫才をつくった経緯

そもそも普通の漫才やってましたよ。養成所時代とデビューして2年くらいかなあ。普通の漫才を、いわゆる大喜利漫才みたいな。コントに入って、ボケてやってみようってなって、一回もどって同じシチュエーションやってみたいな。
あのぼくら2丁拳銃っている吉本の先輩がいて、すごい好きで最初2丁目劇場のときにネタを書き起こしたりしてて、すごい参考にしてて。
2丁拳銃さんがM1グランプリ出て決勝行ったんです。でも最後の3組に残れなかったのをみて、僕らが思っている一番、漫才で面白い人がダメだったんならダメなんだなと思って。

だからその時は目指した人は超えられないんじゃないかと思ってて、目指す人がいないやつやったほうがいいなと思って、新しいのやろうと思いました。で、最初漫才の最後でぼくから澤部にいっぱいふってっていうのをやって、半々ぐらいの(普通の漫才部分とノリボケ部分が半々という意味合いで語っている)で事務所のネタ見せでいいじゃんとなって、それでも2年くらいあんまり芽がでなくて。作家がそれやめたほうがいいんじゃないみたいなこというんですけど、ぼくはそういう受け答えめんどくさいんでぜんぶ澤部にやらせてて、澤部が「すいません!そうします!」みたいなそれでM1の準決勝まで行くんだけど、そうするとみんな手のひら返しちゃって(笑)運良かったです。思いついたんで。

そういうきっかけで、ノリボケ漫才を発明した岩井さんは戦略家であり効率を求める人なんじゃないかなと思う。
といっても、最近はノリボケではない新しいフォーマットの漫才を生み出している。

qjweb.jp


M1が稽古ありきの漫才のうまさを競う古典芸能化しているので、今後出場しないことを宣言してたハライチだけど、M12019は、おもしろかったとラジオで語っていた。それは多分、新しい漫才の形を見せた「ミルクボーイ」、「ぺこぱ」を見てのことだと思う。

ぜったい今年は出場してほしいと思うけど、
個人的にラジオ聞いていて歯がゆいのは、ハライチがほとんど稽古してないんじゃないかなぁということ。
ファンだからこそ、新しい型を生み出すことも大事だろうけど、完成度を上げることを目指してほしいと思っている。

ナイツ塙によるM-1出場者のネタ分析や、関東芸人と関西芸人の言葉や文化の違いにより分かれるネタの傾向など、ダウンタウンの本当の凄さなど、M-1・お笑い評論の決定版はこちら