爆笑問題太田光と劇団ひとりの知られざる熱い関係

 爆笑問題太田が小説を書くきっかけとなったのは、劇団ひとりの存在であると太田自身が語っている。そんな二人の関係性をまとめてみる。 

「マボロシの鳥」、「文明の子」と2作の小説を発表している爆笑問題の太田光。日本原論やエッセイ、「憲法9条を世界遺産に」など大量の著作を発表していることから考えると、意外と小説デビューは遅かったなという印象がある。エッセイの中でもたまに試験的に?短編小説的に書いていたのも面白かった。

 毎日同じことの繰り返しの中年のサラリーマンが朝起きて、会社に行く準備をしている最中に体が透明になるところで本当に目が覚める。体が透明になるのは夢の中の出来事だったのだ。日に日に目覚めは遅くなり、会社にも遅刻するようになり、病院へ行くと・・

 宇宙がだんだんと狭くなり、別宇宙が生まれた別宇宙人が攻めてくるという宇宙戦艦ヤマトに影響されて中学生の時に書いた漫画の話など。
これらの話は、「天下御免の向こう見ず」の中で読めるので興味ある人はぜひ

そんな、爆笑問題 太田が自身が小説を書くきっかけを話していた。
爆笑問題カーボーイ(2020年9月)、田中がコロナで不在の回。代役は劇団ひとり。

太田:小説一発目はそこそこ売れたけど。
劇団:売れたね~。
太田:売れたよね!俺、夢だもん100万部超えるの。
劇団:いや~太田さんムリだと思うよ。(笑)
太田:ハハハ!(笑)
劇団:ほんと、芸人の小説の一発目だったから、運が良かったんですよ。
太田:そのあと、品川がドロップを書いて、お前と品川に触発されて、短編とかは書いてたけど、俺こんなことしてる場合じゃない!俺もちゃんと書かなきゃってなってなったんだよ。
劇団:え~~~でもいい励みになってよかった!
太田:うん、だからあのマボロシの鳥っていのうが、
劇団:あれ、何冊売れたんですか?
太田:あれ30(万部)ぐらいかな?
劇団:次のやつは?あれは読んだ。とっても良かった。あれは何冊くらい売れたの?
太田:7、8ぐらいだと思うんだけど。
劇団:まあ頑張った方だよ。ぼくは100万部。
太田:一発目だけな。2冊目は?
劇団:それは数字も出てない。
一同爆笑
劇団:教えてくれないんですもん!編集の人が傷つくかと思って。まあ、映画にもなったしいいじゃないですか!ってさあ。

太田のすごいところは、自分が一番やりたくて、本当は悔しいはずなのに、後輩の小説での100万部のヒットを無邪気に「すごい!」と言って自分も影響をウケたと
語れるところにあると思う。そして、何かこのやりとり聞き覚えがあるなあと思ったら、過去の爆笑問題カーボーイ、劇団ひとり登場回でも同じようなやり取りをしていた。劇団ひとりは、初映画監督作「青天の霹靂」の宣伝でゲスト出演していた。

劇団:見てくれたんですか!
太田:素晴らしい。すっごい絵が綺麗だね。
劇団:・・・なんか太田さんにこう久々に褒められた。7年ぶりくらいに褒められた。「陰日向に咲く」を出した以来。
太田:ほんとに名作だし。こいつに監督の才能がこんなにあると思ってなかったからびっくりした。あのとにかく温かいんですよ。見終わった後、世界を抱きしめたくなる。
劇団:すげえ褒めてくれるじゃないですか。
太田:晴天の霹靂、原作も読んだんだけど、原作はクソだった。
劇団:うるせえよ、今も売ってんだよ。

劇団ひとりの処女作「陰日向に咲く」の時も太田は、「この小説が直木賞とらなきゃ日本の文學界をおかしい!!」って言ってた覚えがある。ほんとに素直で芸人仲間に愛のある人だなあという感じだ。

劇団ひとりが、太田のオリジナル映画監督作が実現しないことに「今のうちに撮らないと、とれなくなるぞ!」ってけしかけてたのも、良い関係だなあと思った。
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