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爆笑問題 太田光がおすすめする映画 「真夜中のカウボーイ」

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伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!」で、太田光が、自身のラジオ「爆笑問題カーボーイ」の命名の元ネタである「真夜中のカウボーイ」をオススメの映画として紹介していた。

(「真夜中のカウボーイ」あらすじ)男性的魅力で富と名声を手に入れようと、テキサスからニューヨークに出てきた青年・ジョー(ジョン・ヴォイト)。カウボーイスタイルに身を固めた彼は女を引っ掛けて金を要求するが、逆に金をふんだくられる。女こそ名うての娼婦だったのである。ジョーはスラム街に住むラッツォ(ダスティン・ホフマン)というびっこの小男に出会い、売春の斡旋人を世話してくれるという約束で10ドルを手渡すが、斡旋人は男色を専門としていた。騙されたと知ったジョーは、ラッツォを捕まえて問い詰めるが、既にラッツォの手には金がない。その代わり、罪滅ぼしにラッツォは、カモ探しに協力する。二人はラッツォのねぐらである廃墟のビルで共同生活を始める。ジョーとラッツォの間に芽生える奇妙な友情。しかし、ラッツォの身は病魔に冒されていた。(Wikipediaより)

いくつもの奇跡が重なった映画

太田:まずはね、奇跡。僕は高校生の時にこれを観て「あ、人間ってこういう感情になるんだ」っていう体験をしましたね。我々は漫才をつくるでしょ?発想する時に奇跡が起きないと、「ああ!このネタいい!」っていうように。で、今度はそれを書き留めるんですよね。これが上手くできることが滅多にない。今度はそれを演技できるかどうかなんですよ。それがまた滅多に無い。で、舞台に上がる客の雰囲気、やる時間帯、時代、そしてコンディション、田中のコンディションもあるし。それが上手くマッチするっていうのは、20年間に3回ですよ。奇跡が重ならないとおきない。

太田:漫才ですら、いくつか段階がある。映画でいくと、音楽、カメラワーク、監督の編集、役者の演技、脚本、そういうのが、全部上手くいかないと、こういうのはできない。そのレベル。アメリカ1の映画だと思っている。

小さなアメリカ、ちいさな人間、人間の業の肯定。

太田:前回、「ジャイアンツ」を紹介したけど、アメリカって今まで強い男、イケイケでドンドンで来たけど、このままじゃいけないのかなって匂わせたじゃないですか?でも最終的にやっぱりそれを踏まえた上で、優しい強い清く正しいアメリカっていうのを、描きますよね。

太田:そこから時代は流れ、ベトナム戦争でものすごい傷つくんですよ。アメリカの若い世代は、このままじゃダメだって感じるんですよ。「ジャイアンツ」は大きな大きなアメリカだったけど、こっちは小さな小さなアメリカ。小さな人間たちの中にアメリカがあるんですよ。人間の業の肯定、全くダメなやつが生きていていいんだっていうこと。

味わうことのできない感情に出会える。

太田:小学生の時ね、愛犬が死んじゃったことがあるんだよ。寒い寒い冬の日ね。寒がりの犬だから、こたつに入ってたら、突然、ビクビクって痙攣起こして、お袋が気づいて、こたつから出してさすってるんだけど、「ビクビクビクビク、カクッ」ってなっちゃたんだけど。あっ!て俺が思った瞬間、お袋が、「あ!死んだ」って言ったんだよ。俺、ものすごい悲しいはずなんだけど、その言い方が面白くて一瞬「あはは!」って笑っちゃったんだよ。俺、戸惑っちゃってこんなに悲しいのに。その後、号泣なんだけど。
伊集院:そういうことって、おれたち理屈で刷り込まれてて、悲しい時は悲しい。面白いことは面白いっていう。でも違う瞬間あるよね?


ここまでが、太田の紹介トーク。そして、伊集院が鑑賞した後の回での感想トーク

感想トーク

伊集院:最初はこの映画ダメだと思った。でも途中から、やべえ…がんばれてなって。

伊集院:前半の20分目くらいまで、ダメかと思った。西部のカウボーイになりたくて生きてきたそういう価値観の青年が、ニューヨークに出ていって、女に貢がせて暮らすんだって出ていく、そういう無知なやつが俺は大嫌いなんですよ。でも途中から、やべえ…がんばれてなって。

太田:凄いでしょ?(笑)ダスティン・ホフマンのあの芝居。
伊集院:うん。途中から深刻な感じになっていくところとか
太田:そう、途中からゲホゲホしだして、凄いでしょ?足の引きずり方も。なんであんなことできるのって思うんですよ。
伊集院:引きずり方も過度ではなく。
太田:ちょうどいい滑稽さでしょ!ピョコンピョコンって。
伊集院:語弊があるかもしれないけど、切なさがマヌケで、リズムがちょっとコントで。
太田:そうそうそう。

太田が感じた小さなアメリカとは?

太田:ダスティン・ホフマンはチビじゃないですか。もうどうにもならないじゃないですか。何にも動かせないですよ、あいつは。そんな中に当時のアメリカの全てがつまっているような。
伊集院:自分の成功したマイアミに行った時の成功のイメージがまあね(笑)
太田:女に囲まれて、みたいなね(笑)あの時、俊足で走るじゃないですか、楽しそうに。
伊集院:ときどきぼんやりしたイメージのシーンになります。それが夢なのか、本当なのか分からないんだけど、いつも足を引きずっているダスティン・ホフマンが、浜辺で猛烈にダッシュしているっている。
太田:いい走りなんです(笑)あれが。
伊集院:憧れの走りなんですね。
太田:くだらないでしょう?あの幻想。

太田が言っていた、味わうことのできない感情に出会えるとは?

最後のバスのシーンで、泣いてんだよ。「これからもう着くのに、ケツは痛いし、足は痛いし、小便もらしちゃったよ」って言うんだよ。「そりゃあ、お前、小便休憩先にやっちゃっただけだろ」って言うんだよ。それを聞いて、ダスティン・ホフマンが笑うじゃない。その時、おれも吹き出して笑って。でも、おれ何でこんな悲しいシーンで泣いてるんだろ。こんなことが映画で表現できるんだって、思ったんですよ。あれはもう本当に衝撃的だったんですよ。

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