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『進撃の巨人』作者 諫山創が天才と呼ばれる理由まとめ

 『進撃の巨人』作者 諫山創が天才と呼ばれる理由をまとめてみた。

朝日新聞デジタルより

最初から絵に怨念があった

 諫山創が19歳、専門学校生の頃にマガジン編集部へ作品を持ち込んだ時に対応したのが『進撃の巨人』編集者である川窪慎太郎である。川窪は当時のことをこう語っている。

川窪:作品のことはよくおぼえていて、話自体も面白かったのですが、それよりも、絵に込められた熱を感じました。専門学校生ですから、プロの作家と比べてうまいというわけでは決してないのですが、どのページ、コマ、線からも強烈に訴えかけるものがー大げさに言うと「怨念」のようなものがあったと思います。それが強く印象に残っていますね。(Febri 『進撃の巨人』の原点 諫山創×川窪慎太郎 ロング対談 より)

絵に怨念があると評された諫山創の持ち込み作品

物語で『世界そのものを描く』圧倒的な才能

『進撃の巨人』より

 諫山の『進撃の巨人』は世界の複雑さそのものを描いていると評されることが多い。
 『進撃の巨人』アニメ版の監督である荒木哲朗はその圧倒的な才能を決して真似できないと評している。

荒木:もっとも尊敬しているのは「物語で世界そのものを描く」ストーリーテラーとしての才能なんですが、それはまったく真似できない。(Febri 荒木哲朗 キャラ作りの重要性 より)

 小説家の高橋源一郎は、なぜ世界の複雑さを描けるのか?ということに関して諫山の創作のスタイルに言及している。

高橋:諫山さんはひとつは神話に足を置いているけど、もう一つは現実にすごく足を置いている。つまり、もう一つ可能だったかもしれない「平和」とか、今脅かされている「国の在り方」みたいなものを描くことでファンタジーにしない。(NHK シリーズ深読み読書会「進撃の巨人」より)

社会に「思想」をもたらした

 
 評論家の岡田斗司夫は諫山創は『進撃の巨人』で社会に思想をもたらしたと語っている。

岡田:多分若い読者にとっては、これが思想書になってると思うんだ。例えば今の40歳ぐらいかな?SF読んでるおじさんにとっては『銀河英雄伝説』っていう小説が社会や民主主義を考える基本ツールになっているっていうのがある。今の20代~30代にとって『ゴーマニズム宣言』や小林よしのりさんの活動全般が思想的な根拠になっているんだ。(岡田斗司夫ゼミより)

 小説家の高橋源一郎は、優れた作者の作品は意図せずに社会と勝手に結びついてしまうと語っている。諫山が『進撃の巨人』の連載を開始して2年後に起きた東日本大震災との関連を高橋はこう分析している。

高橋:優れた作品っていうのは、まさに深読みを誘うような構造を自動的にとってしまうから無意識のうちに時代と勝手に結びつくところがある。これを読んだ時にどうしても巨人は「津波」だしね、壁は「防潮堤」だろって。新井(英樹)さんの『ザ・ワールド・イズ・マイン』も同時多発テロ。そのために書いたわけでも、予言したわけでもないのに必ずリンクしてしまう。(NHK シリーズ深読み読書会「進撃の巨人」より)

 
高橋が無意識に時代と結びついたと評した『ザ・ワールド・イズ・マイン』とは

『ザ・ワールド・イズ・マイン』

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「俺は、俺を、肯定する。」
東京都内各所で消火器爆弾を設置するモンちゃんとトシの二人組(通称トシモン)は、これといった理由もなく北海道を目指す。
その道中、青森県で成り行きから連続爆破、警察署襲撃、殺人代行といった日本全土を震撼させる無差別殺戮を開始する。それは内閣総理大臣までも舞台へと引きずり出す大きな勢いとなる。"1997年から2001年に週間ヤングサンデーで連載され、『殺し屋1』とともにカルト的な人気を得た「ザ・ワールド・イズ・マイン」。理由もなく殺人を犯すモンちゃんとトシ、正体不明の巨大生物ヒグマドンが起こす騒動に関わる人々の人間群像劇が描かれている。その過激な暴力描写とストーリー性から話題を呼び呉智英、岩井俊二、松尾スズキ、庵野秀明、宮崎哲弥、高橋源一郎、樋口真嗣、町山智浩といった著名人から絶賛された

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「対の法則」

ユミルとヒストリア

 漫画家・評論家の山田玲司は、諫山創の作劇の素晴らしさは「対の法則」にあると語っている。

山田:どんなキャラクターも対になるキャラクターをおいて、一方的にやらない。このキャラクターに感情移入させた後に、全く逆のキャラクターをぶつけていく。っていうことで「どうなんだ?」って読み手が考えるような仕掛けをしているんで深くなるわけなんですね。(山田玲司のヤングサンデーより)

山田:はっきりとした対立構造もあるけど、ユミルとヒストリアみたいに友達関係にいたんだけど、実はこれ対になってるっていう。片方は神様にされた孤児(ユミル)、一方は孤児にされた王女様(ヒストリア)この2人が仲良しで双方が双方のことを知らないまま進んでいって結局立場を超えた友情にたどり着くという。この辺も上手いなあって。(山田玲司のヤングサンデーより)

 
山田玲司のヤングサンデー 『進撃の巨人』解説回はこちら
「進撃の巨人」はなぜあんなラストになったのか?〜「進撃の巨人」徹底解説wall.Final諫山創が成し遂げた“7つの断罪”【山田玲司-356】 - YouTube


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