『水曜日のダウンタウン』や『クイズタレント名鑑』を手掛けるTBSの天才プロデューサー藤井健太郎の凄さについてまとめてみた。

藤井健太郎の凄さ
権威化したダウンタウンをいじる
藤井健太郎の凄さは、バラエティ界の権威となったダウンタウンを『水曜日のダウンタウン』でいじりたおしているところにあると言われる。

藤井さんの凄いところはダウンタウンを“いじっている”こと。『水曜日のダウンタウン』の企画で、たとえば松本(人志)さんの尋常じゃないマッチョぶりや、浜田(雅功)さんが“結果発表”と叫ぶときの声の張り方をいじっています。(超人気番組のテレビディレクターって何がスゴイの? 業界トップランナーのオシゴトについて聞いてみた│タウンワークマガジン)

ダウンタウンはお笑いの絶対的権威ですから、普通のディレクターは怖くてそこまで突っ込めないんですよ。それは怒られるからではなく、下手にいじってすべったら、ダウンタウンをすべらせたことになってしまう。自分の企画や演出が本当に面白いのか、試されるような怖さがあるわけです。でも、藤井さんはあえてそこを攻めることで、結果的に松本さん、浜田さんの新たな魅力を引き出している。(超人気番組のテレビディレクターって何がスゴイの? 業界トップランナーのオシゴトについて聞いてみた│タウンワークマガジン)
編集でつける悪口のスパイスが絶妙
『水曜日のダウンタウン』の担当ディレクターの一人である田村裕之は藤井が編集でつける悪口のスパイスが絶妙で真似できないと語っている。
田村:僕らディレクターがVTRをある程度まで作って、最終的な編集は藤井さんと手がけます。細かいナレーションは藤井さんがつけることが多いですね。悪口のスパイスが絶妙で、僕らがやると致死量を盛ってしまいやすい(笑)(クイック・ジャパン134『水曜日のダウンタウン』)
藤井健太郎の演出術
歯無しの人がいたらちゃんと歯に寄る

藤井:みんな僕の好みをわかってるんで。「歯無しの人がいたらちゃんと歯に寄る」とかは当然のようにやってくる(笑)(クイック・ジャパン134『水曜日のダウンタウン』)
変わった人を見つけてくる

藤井:バイキングの西村さんとかは、確かにかなり早い段階から面白がってた気がしますよね。ああいう面白がり方をする番組がほとんどなかったから。(クイック・ジャパン134『水曜日のダウンタウン』)

藤井:クロちゃんも意外と知られてなかったんですけど、返しがものすごく優秀なんですよ。反応が早いし面白い。あんまり褒めたくはないですけど(笑)最初『チーム有吉』って番組で、なんとなく有吉さんたちの前に目隠ししたクロちゃん出したらおもしろいんじゃないかと思ってやったんですけど、今思えばなんで面白いと思ったのか(笑)理屈ではないですよね、そこに関しては。(クイック・ジャパン134『水曜日のダウンタウン』)
ファニー的な面白さとインタレスティング的な面白さの境がない

藤井:ファニー的な面白さとインタレスティング的な面白さの境が、自分の中にはほとんどないんですよ。たとえば早朝十種と徳川慶喜見たことあるひとギリいる、っていうのも、そこは一緒で、馬鹿馬鹿しいもので笑いたい気持ちも知的好奇心も、どちらも同じように自分の中にあるものだし。(クイック・ジャパン134『水曜日のダウンタウン』)
水曜日のダウンタウン「徳川慶喜見たことあるひとギリいる」説は、放送文化向上に貢献した番組に贈られるギャラクシー賞月間賞を受賞。
ギャラクシー賞選評では「これまでもさまざまな興味深い説があったが、『慶喜を生で見たことがある人ギリまだこの世にいる説』は出色。102歳超えの人たちの話がとにかく興味深い。子供のころ、村に1人はちょんまげの人がいた、という話には、光景が目に浮かび顔がほころんだ」とされている。
番組のアートワークはかっこよくする

藤井が手掛ける番組はすべてアートワークへこだわっているという。その理由を藤井はこう語っている。
藤井:バラエティの音楽とかデザインとかって、基本かっこ悪かったりする、でも、ダウンタウンまわりはアートワーク含めてかっこいいものが多くて、それが当時の僕らにはばっちりハマったし、音楽の入り口にもなったんです。だから、自分がいま番組をやるうえでもそこは意識しておきたいんですよね。(クイック・ジャパン134『水曜日のダウンタウン』)
そんな藤井健太郎が、企画の立て方、細部へのこだわり、お笑い論を通して、「熱狂的なファン」を生み出すコンテンツの作り方、仕事の手法をすべて明かした著書はこちら
(本書の内容):今、もっとも注目を集める演出家・プロデューサーの一人の、TBSプロデューサーの藤井健太郎が、企画の立て方、細部へのこだわり、お笑い論を通して、「熱狂的なファン」を生み出すコンテンツの作り方、仕事の手法を初めて明かします。(BOOKデータベースより)
藤井健太郎について語る声
小宮浩信(三四郎)

小宮:藤井プロデューサーにはそんなにお会いしたことないですけど、あの番組作ってるってことは相当性格悪いでしょうね。歯のない人のアップとか、全然脈絡のないところでブッこんできたりするんでしょ、あの人。小学生みたいな、確かに面白いけど、大人になったらそこ触れちゃいけないっていう聖域に土足でガシガシ入ってくる。(クイック・ジャパン134『水曜日のダウンタウン』)
春日俊彰(オードリー)

春日:『クイズ☆アナタの記憶』では、春日のことをいろいろ調べてクイズにしてもらいました。「オレオレ」という声を聞いて、春日の父親はどれか当てる問題で、その中に行きつけのキャバクラのウェイターの声が入っていたり(笑)どれも藤井さんらしい企画。そういうクズみたいなものを引っ張り出してきて、きっちり形にするのが本当にうまい。ほとんど錬金術ですよ。(クイック・ジャパン134『水曜日のダウンタウン』)
藤井健太郎の全作品、創作のコツとこだわりがわかる著書はこちら
(本書の内容):今、もっとも注目を集める演出家・プロデューサーの一人の、TBSプロデューサーの藤井健太郎が、企画の立て方、細部へのこだわり、お笑い論を通して、「熱狂的なファン」を生み出すコンテンツの作り方、仕事の手法を初めて明かします。(BOOKデータベースより)
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