時代を変えた最後の天才 宇多田ヒカルの圧倒的な凄さ まとめ

時代を変えた最後の天才 宇多田ヒカルの圧倒的な凄さについて、まとめてみた。

小室哲哉(音楽プロデューサー)


デビューした瞬間に海外スター級の衝撃があった

小室:デビューしたばかりの宇多田ヒカルさんの衝撃がすごかった。大みそかから元旦に切り替わったとき、テレビで『Automatic』のスポットが大量に流れたのを鮮明に覚えています。宇多田さんは、スラングも交えてネイティブな英語を流暢に話すアメリカ育ちの逆輸入なのかと思いきや、お母さんがすごい人(藤圭子)だったり。プロセスや出自など、どこを取っても斬新。それまでの日本の芸能界のスターとは違って、海外のパパラッチが追うような人たちに近い小室哲哉「宇多田ヒカルとiPodが音楽界を変えた」 - 日本経済新聞

宇多田の1stアルバムには勝てないと思った

小室:僕はプロデューサーという立場から、ベスト盤の最高記録を更新したいという思いもありました。でも、当時はインタビューのたびに『宇多田さんの1stアルバムに勝てますか?』って聞かれて、そのたびに答えを濁していたんです(苦笑)。内心は……今だから言いますが、もしかして潮目の変わる時期なのかもしれないと感じていました。小室哲哉「宇多田ヒカルとiPodが音楽界を変えた」 - 日本経済新聞

何がAutomaticなのか?作詞の概念を変えられた

小室:最初のAutomaticという言葉が、何がAutomaticなのか。何回、詞を追っても分からなかった。何が自動なんだろう。っていうくらい作詞の概念を変えられてしまった。小室哲哉 宇多田ヒカルの登場に引退がよぎった 何もかもが新しく「かなわない」/芸能/デイリースポーツ online

井上陽水(シンガー・ソングライター)

Pen Onlineより

どういう発見があるんだろうと思わせる数少ないアーティスト

井上:曲を聴いても『まあいいや、聴きました』みたいな感じにならなくて、もう1回聴くとどういう発見があるんだろうと思わせるような数少ないアーティストの1人です井上陽水、宇多田ヒカルを絶賛!「どういう発見があるんだろうと思わせるアーティスト」 | RBB TODAY

生い立ちから生まれる切なさ

井上:声に代表されるんですけど、彼女の切なさが多くの日本人を引き付けるのかなと思ったりね。特殊な環境で生まれ育ってる気がするんです。何かアメリカと日本とかいう、結局どちらにとってもアウトサイダー(外部の人、部外者)のような気がする。だからこそ書けるものがあるんじゃないかなとか、どこか疎外感って誰でも感じるし、寂しさとか孤独とか…井上陽水、宇多田ヒカルを絶賛!「どういう発見があるんだろうと思わせるアーティスト」 | RBB TODAY

川谷絵音(ゲスの極み乙女)

ORICON NEWSより

 ゲスの極み乙女、川谷絵音は、宇多田ヒカルの曲『初恋』について、こう絶賛している。

「I need you」でも、宇多田ヒカルが歌うとかっこいいのだからすごい

川谷:何がすごいって「I need you」という歌詞が、めちゃくちゃかっこよく聴こえるところだ。この誰でも知っている英語の「I need you」というフレーズ。ありきたりすぎて体がむずがゆくなるような歌詞が、宇多田ヒカルが歌うとかっこいいのだからすごい。シンプルなものがかっこよくなるのは、そのアーティストのすごみだ。そして全アーティストが最も欲しい能力だ。宇多田ヒカルの天才 「畳み掛けの法則」(川谷絵音) - 日本経済新聞

初恋の感情をこんな美しい情景描写で表現できる人います?

川谷:『初恋』は。作れませんよ、こんな曲。後半に向けてよりドラマティックになっていく弦の旋律も美しいし、あと、「風に吹かれ震える梢が/陽の射す方へと伸びていくわ/小さなことで喜び合えば/小さなことで傷つきもした」という歌詞の部分、すごくないですか? 初恋の感情をこんな美しい情景描写で表現できる人います? 天才が常に天才でいてくれるから、僕らも頑張ろうと思えます。宇多田ヒカルの天才 「畳み掛けの法則」(川谷絵音) - 日本経済新聞

伊藤亜希(音楽ライター)

宇多田ヒカルにしか見えないピュアで切ないメロディライン

メロディメイカー&ボーカリストとしての天賦の才能だろう。彼女が描く、ピュアで切なくロマンティックなメロディには、独特な起伏がある。もしメロディラインというものを線で描いたとしたら、宇多田ヒカルにしか見えない線を描いているような印象。彼女のメロディには、それほど独特なタッチがある。「君に夢中」に表れた“宇多田ヒカルの本当の凄さ” - Real Sound|リアルサウンド

ワールドトレンドを自然に取り入れるアップデートの速さ

デビュー以降、その時代ごとのワールドトレンドを自然に取り入れてきた宇多田ヒカルだが、2016年の活動再開以降のアップデートの速さには驚きを隠せない。このアップデート具合が非常によくわかるのが、彼女が2021年にデジタルリリースしたシングル曲「One Last Kiss」「PINK BLOOD」「君に夢中」の3曲である。どの曲もクラブライクなエレクトリックビートをメインにしたトラックながら、その音圧を抑え、歌が前面に出ている。「君に夢中」に表れた“宇多田ヒカルの本当の凄さ” - Real Sound|リアルサウンド

本書の内容:1998年。史上最もCDが売れた年。宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみがデビューした年。偉大な才能がそろって出現した奇跡の年と、四人それぞれの歩みや関係性を、「革新・逆襲・天才・孤独」をキーワードに読み解く。はたして彼女たちは何を願い、歌い続けてきたのか? なぜ今もなお特別な存在であり続けているのか? 苦境の音楽シーンに奮起を促す、注目の音楽ジャーナリスト、渾身のデビュー作!(BOOKデータベースより)


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