クラウドファンディング支援最高額を叩き出し、日本一のオンラインサロンを運営する西野亮廣の経歴・実績をまとめてみた。
- 2009年 タモリのアドバイスで絵を描き始めた
- 2010年 絵本を出版 『ジップ&キャンディ』
- 2012年 絵本を出版 『オルゴールワールド』
- 2013年 クラウドファンディングで資金を集めNYで個展を開く
- 2014年 日比谷公会堂LIVE 2000人にチケットを手売り
- 2015年 日本一の会員数となるオンラインサロンを開設
- 2016年 独自の手法で絵本『えんとつ町のプペル』を発表
- 2018年 レターポットなどウェブサービスをローンチ
2009年 タモリのアドバイスで絵を描き始めた
西野亮廣は突然絵を描き始めた。
「お前絵が上手いから、絵本とか描けば?」と尊敬するタモリに言われたからだ。
他の芸人と並んでひな壇でガヤを飛ばすのでは、スターになることができないことを悟っていた西野は、独学で絵を描き始めることとなる。
ちなみに当時、芸能界を信じ切っていた原始人芸人である中田敦彦はこう思ったという。
中田:ああ、この人は疲れて病み始めている。なんかルミネの楽屋の隅っこでカリカリ書いている!なにをしているんだ!?ああ、セラピーなんだ。(2020/12/19 中田敦彦のYouTubeチャンネル)
2010年 絵本を出版 『ジップ&キャンディ』
2012年 絵本を出版 『オルゴールワールド』
西野は、絵本1ページに1ヶ月の制作期間を費やしていたという。
そんな西野の様子をルミネの楽屋で見ていた中田敦彦はこう思ったという。
中田:毎日のようにルミネの楽屋で見ていて、ほぼ進まない絵を描いている人を見て、心配しないわけないでしょ!!(笑)また同じ絵を描いている!!(2020/12/19 中田敦彦のYouTubeチャンネル)
2013年 クラウドファンディングで資金を集めNYで個展を開く
当時全く普及していなかったクラウドファンディングを使って、西野はニューヨークで個展を開いた。
クラウドファンディングを知らない世間からは『詐欺』『宗教』と批判された。
2014年 日比谷公会堂LIVE 2000人にチケットを手売り
西野はツイッターでその日の自分の出没場所と時間を公開。行きます!と名のりを上げた人に連絡をとりチケットを売っていった。それを2000回やったのだという。
西野は、2014年のSNS上ではユーザーにスルースキルがついていることを見越して、1対1を2000回やった方が効率が良いと考えたのだ。
2015年 日本一の会員数となるオンラインサロンを開設
後に7万人を超える日本一のオンラインサロンとなる『西野亮廣エンタメ研究所』(当時は『おとぎ町』)を開設。
当時、会員数はたったの23人だったという。
中田敦彦はこの動きを見てこう思ったという。
中田:ちょっと待てよ。ここ3年間なにしてんだ?絵本描いてたと思ったら、クラウドファンディング?2000人に手売り?おとぎ町商工会?間違いない!やっぱり新手の詐欺だ!(2020/12/19 中田敦彦のYouTubeチャンネル)
2016年 独自の手法で絵本『えんとつ町のプペル』を発表
2016年、西野はこれまでの活動の集大成として『えんとつ町のプペル』を発表する。
この作品の凄さは、分業制制作・クラファン販売・無料公開というマーケティング手法を確立した点にある。
日本初の分業制制作
風景を描く天才はいるし、キャラクターを描く天才がいるんだから、みんなで作ったほうが良い作品ができるに決まっていると考えた西野。
いわゆる映画の作り方を絵本に持ち込もうとした。だが西野は気づいたという。なぜ今まで誰もやらなかったんだろう?その答えはお金であった。
5000部売れたら成功と言われる絵本業界では、売上が見込めず人を雇うお金がないから、1人で描くしかなかったのだ。
西野はこれまでの活動で貯めてきた自身の『信用』を使ってクラウドファンディングで制作資金を集めることに成功した。
日本初の無料公開
絵本で売れているのは『ぐりとぐら』など昔からある作品ばかりであることから、絵本はネタバレしてからがスタートだと悟った西野。ネタバレしていない絵本は買われていないのだ。
そうであれば、家の中で洗濯している合間などに立ち読みをしてもらえばいい。立ち読みの人口を圧倒的に増やすために無料公開という手法を選んだという。
2018年 レターポットなどウェブサービスをローンチ
その後、西野が『えんとつ町のプペル』での戦略をまとめたビジネス書『革命のファンファーレ』を出版するとビジネス界隈で見事に話題となった。
西野の信用は上がり、様々な起業からサービス開発の相談が来るようになったという。
そうして、西野はいくつかのサービスをローンチすることとなる。
Letter Pot
Letter Potとは文字を有料で購入して贈る仮想通貨のサービス
現金をそのまま送るのではなく、1文字5円で文字を購入してメッセージとして送ることができる。
メッセージを受け取った側は「1文字5円×文字数のレター」を仮想通貨として使用したり、そのまま他の相手に「新しいレター」として送ることもできる。
西野は開発の経緯をこう語っている。
西野:亡くなる前の方に会った時に、その方たちの文章や言葉が美しかった。なぜか、結論は「この人たちに残されている文字数がもう限られている」から(2020/12/19 中田敦彦のYouTubeチャンネル)
無尽蔵に使える言葉があるから、SNS上で罵詈雑言が生まれる。
言葉はお金と一緒でつくられすぎると価値を失う。
そのことに気づいた西野は、文字数を有料とすることで罵詈雑言のない世界をつくろうとしたという。
西野:これはアートです。自分の実験です。僕の発明で一番でかかったのがレターポットです。(2020/12/19 中田敦彦のYouTubeチャンネル)
しるし書店
付箋を貼ったり、線を引いたり、メモを書いたりした”しるし”入りの本を誰もが販売・購入することができるサービス。
西野:例えば中田敦彦君が読んだ本は定価より高いはずなんですよ。1500円の本を中田君がメモ入れたら、メモをお金払って買いたい人がいるはずだから。読み手が優秀だったら読書っていうのが仕事になる。(2020/12/19 中田敦彦のYouTubeチャンネル)
SILK HAT
芸人が事務所を通さずに直営業するのが慣習となっていた吉本興業。
芸人にも反社とか変わってしまうリスクがあり、吉本興業の売上もなくなってしまうという現状に危機感を覚えた西野は、吉本独自のクラウドファンディングサービスを開発。
西野:例えば芸人が『結婚式の司会をやります!』というプロジェクトを立ち上げて、一般の方が変える状態をつくって、その手数料15%が吉本に入るようにする。(2020/12/19 中田敦彦のYouTubeチャンネル)
吉本のクラウドファンディングプラットフォームを通すことで、芸人には反社チェックなどのリスクがなくなる。
また吉本興業には、6,000人の芸人の直営業の15%が入る。双方にWin-Winのサービスを作り上げた。