大ヒットを生んだジブリ作品のキャッチコピーまとめ(没案有り)

 大ヒットを生んだジブリ作品のキャッチコピーをまとめてみた。(没案有り)

「風の谷のナウシカ」

少女の愛が奇跡を呼んだ。

木々を愛で虫と語り風をまねく鳥の人・・・

火の7日間が地球を変えた・・

没案

人間はもういらないのか?

 製作委員会の博報堂のコピーライターが出してきた案。プロデューサーの鈴木敏夫は映画の内容を曲解していると感じ、会議の席で怒鳴って案を突き返したという。

「火垂るの墓」

4歳と14歳で、生きようと思った。

 鈴木敏夫が、関係者を納得させるために名コピーライターにやってもらおうと考え、糸井重里に初めて依頼し生まれた名コピー。鈴木は、できあがってきたコピーの想像以上の素晴らしさに驚いたという。

没案

これしかなかった。七輪ひとつに布団、蚊帳。それに妹と蛍。

「となりのトトロ」

このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。

没案

このへんないきものは、もう日本にいないのです。たぶん。

 宮崎駿が「いる」というので、没になったのだと鈴木敏夫が語っている。

忘れものを、届けにきました。

同時上映の「火垂るの墓」、「となりのトトロ」をつなぐブリッジコピー。

「魔女の宅急便」

おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。

ヤマト運輸とのタイアップコピー

この夏、あなたに素敵な映画をお届けします。

こんどの宅急便は、映画館でお受け取りください。

「おもひでぽろぽろぽろ」(1991年 高畑勲監督)

私はワタシと旅にでる。

この夏、楽しい夢と素敵な愛を贈ります。

「紅の豚」(1992年 宮崎駿監督)

カッコイイとは、こういうことさ

JALとのタイアップコピー

飛べば、見える。

 旅客機の窓の向こうにポルコが飛行艇で飛んでいるというビジュアル。

「 平成狸合戦ぽんぽこ」(1994年 高畑勲監督)

タヌキだってがんばってるんだよォ。

「 耳をすませば」(1995年 近藤喜文監督)

好きなひとが、できました。

「もののけ姫」(1997年 宮崎駿監督)

生きろ。

 もののけ姫の「生きろ。」というキャッチコピーに関しては、そもそも作品のもつ複雑なストーリーに加えて、キャッチコピーも哲学的だから、子どもにはわからない、女性にもささらないだろうと関係者から言われたのだという。反対されても意地でも「生きろ。」という案をつらぬいた鈴木の頭にあったのは、世界で大ヒットした「スター・ウォーズ」のプロデューサー、ゲーリー・カーツの言葉だったという。

カーツによれば、かつてハリウッド映画の最大のテーマは、「ラブ」だった。ところが、「スター・ウォーズ」の登場で歴史は代わり、「フィロソフィー」がテーマになったというんです。もし、大衆的なレベルでのフィロソフィーを提示する作品が出てくれば、それが勝つ時代になるだろう。
(仕事道楽 スタジオジブリの現場より)

没案

おそろしいか。愛しいか。

おまえには、オレがいる。

惚れたぞ。

ひたむきとけなげのスペクタクル。

だいじなものは、ありますか。

昔々は、今の今。

おまえは、まぶしい。

死ぬのと、生きるの、どっちが好きだ。

死ぬなっ。

それでもいい。私と共に生きてくれ。

ハッピー?

悪からでも善からでも、おまえを守る!

弓を誰にひく!?

あなたは 何を守る!?

なぜ、俺は生まれてきた。

LIFE IS LIFE!

化けものだらけ。

神々は、なつかない。

森には、おそろしい神々がいる。

暴と愛の嵐

人間がいなきゃよかったのか

わからなくっても、生きろ!

「ホーホケキョとなりの山田くん」(1999年 高畑勲監督)

家内安全は、世界の願い。

 となりの山田くんの宣伝は「家内安全は、世界の願い。」というコピーで始まったのだが、高畑勲監督が、鈴木敏夫へ、「変に真面目ぶるのはやめてほしい。もっと映画の本質をとらえてくれ」とダメ出しを受け、急遽、宣伝方針が変わり、別案がつくられることになったという。

日本の名匠、高畑勲監督の最高傑作誕生。テーマは、「生きろ。」ではなくて・・・適当

五人プラス一匹の家族が織りなす笑いと涙と感動と え~と、あとなんだっけの毎日。

「もののけ姫」を凌ぐ スタジオジブリの国民映画第2弾!?

日本全国民にー「幸せ」と「元気」を贈る名匠・高畑勲監督のとりあえずの最高傑作誕生。

いよいよ明日、適当な時間にお越し下さい。

人生、あきらめが肝心です。

ケ・セラ・セラ なるようになるゥ~ 未来は見えない お楽しみィ~

「千と千尋の神隠し」(2001年 宮崎駿監督)

トンネルの向こうは、不思議の町でした。

「生きる力を呼び醒ませ!」

「猫の恩返し」(2002年 森田宏幸監督)

猫になっても、いいんじゃないッ?

猫の国。それは、自分の時間を行きられないやつの行くところ。

「ハウルの動く城」(2004年 宮崎駿監督)

この城が動く。

生きる楽しさ、愛する歓び。

ふたりが暮らした。

没案

魔法使いたちが悪魔と契約し、自ら異形の怪物となって戦うのが、この時代の「戦争」だった。

 宮崎駿が、「情報を出しすぎだ!」と怒鳴り、没となった案。

「ゲド戦記」(2006年 宮崎吾朗監督)

かつて人と竜はひとつだった。

見えぬものこそ。

父さえいなければ、生きられると思った。

人は大地と海をえらび、竜は風と火をえらんだ。

「世界の均衡が崩れつつある。人々はせわしなく動きまわっているが目的は無く、その目に映っているものは、夢か、死か、どこか別の世界だった。人間の頭が、変になっている。災いの源を探る旅に出た大賢人ゲドは、心に闇を持つ少年、エンラッドの王子アレンに出会う。少年は、影に追われていた。影におびえるアレンの前に、顔に火傷の痕の残る少女テルーが現れる。いのちを大切にしない奴なんて、大嫌いだ! 宮崎吾朗第一回監督作品、この夏、人と竜はひとつになる。

「崖の上のポニョ」(2008年 宮崎駿監督)

生まれてきてよかった。

子どもの頃の約束は、永遠に忘れない。

半径3m以内に 大切なものは ぜんぶある。

「借りぐらしのアリエッティ」(2010年 米林宏昌監督)

人間に見られてはいけない。それが床下の小人たちの掟だった。

「コクリコ坂から」(2011年 宮崎吾朗監督)

上を向いて歩こう。

「風立ちぬ」(2013年 宮崎駿監督)

生きねば。

風が立つ、夢を追う、生きるということ。

「かぐや姫の物語」(2013年 高畑勲監督)

姫の犯した罪と罰。

「思い出のマーニー」(2014年 米林宏昌監督)

あなたのことが大好き。

あの入り江で、わたしはあなたを待っている。永遠にー

「レッドタートル ある島の物語」(2016年 マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督)

どこから来たのか どこへ行くのか いのちは?

「アーヤと魔女」(2020年 宮崎吾朗監督)

わたしはダレの言いなりにもならない。

私のどこが、ダメですか?

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