読書芸人カズレーザーがおすすめする本まとめ

 読書芸人カズレーザーがおすすめする本をまとめてみた。


ノンフィクション(思想・評論・雑学系)

「解きたくなる数学」(佐藤 雅彦、大島 遼、廣瀬 隼也)

カズレーザー:僕は毎回、佐藤雅彦先生の本を紹介してるんですが、この本はなぜ我々が数学を学んできたのかっていうことが直感的にわかる本なんです!
蛍原:直感的に?
カズレーザー:もう、すぐわかります!でかいチョコレート一つもらうか、中小2つのチョコレートをもらうのどっちが得かなって。
蛍原:中小!
カズレーザー:どうやって比べるかって、3つのチョコレートを三平方の定理で並べた時に、長い方がでかいんですよ!皆、三平方の定理は習ってるじゃないですか!!だから、皆これは正確に解き方がわかるんですよ!!でも、みんな解けない!!
カズレーザー:数学なんて、世の中に出たら使わないよ!って言うじゃないですか?あれは使えなくなっちゃったから嘘をつくしかないんですよ。苦し紛れに言ってるだけなんですよ!海外の文化的な面白さもあるし、「何でこんなの作ったの!?」っていう面白さもある。(2021年12月2日「アメトーーク!」読書芸人より」)

「地球の歩き方 世界のすごい巨像」

カズレーザー:みんなが世界に旅行に行けないから、色んなテーマのシリーズが出てるんですけど、これはただ巨像が載ってるだけなんですよ!でも、めちゃくちゃ面白い!!(2021年12月2日「アメトーーク!」読書芸人より」)


「NEO HUMAN ネオ・ヒューマン―究極の自由を得る未来」

(ピーター・スコット-モーガン)

カズレーザー:このモーガン博士という方が、ALSという病気がありまして、体の筋肉がどんどん衰えていって、動けなくなってしまう。でも、脳みそとかは健康なままで、意識があるのにどんどん動けなくなっていってしまうっていう病気で。じゃあ、自分の身体を改造して「俺はサイボーグになる」って言って、実際になろうとしてるんですよ。

蛍原:ええ…

カズレーザー:顔も動けなくなるので、今のうちに色んな写真を撮って完全な3Dのアバターをつくろう。口が動かなくなるから、AIに身体を完全にコントロールしてもらおう。っていう風にどんどんAIに移していって、結果、余命半年とかだったのに、この人今も生きてるんです。

蛍原:え!

カズレーザー:凄い人の話みたいに聞こえますけど、そういう未来は必ず来るので、おじいちゃんの話を聞くみたいに、みんなに読んでおいてほしい。(2021年12月2日「アメトーーク!」読書芸人より」)

「Humankind希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章」(ピーター・スコット-モーガン)

(2021年12月2日「アメトーーク!」読書芸人より」)

「新明解国語辞典」

カズレーザー:普通の辞書なんですけど、これは例文がめちゃくちゃ面白いです。「ビキニ」ってひくと、乳の部分と下腹部とを、それぞれ申し訳程度に覆っただけの水着。って(笑)(2021年12月2日「アメトーーク!」読書芸人より」)

1日1ページ読むだけで身につく世界の教養365

「フラフープ、1958年の春、カリフォルニア州のおもちゃ会社ワムオーが新商品を売り出した。アメリカ国内で驚くことなかれ2500万個も売れ、その数字は2年後には1億個にまで達した。」

フラフープを調べることなんて、一生ないじゃないですか!!?(笑)それをちゃんと知識として形になるような文章で読むことは面白いと思うんですよ。

「ビジュアル 世界一の昆虫」(リチャード・ジョーンズ)

(2021年12月2日「アメトーーク!」読書芸人より」)

「どうぶつの目」(増井光子)

(2021年12月2日「アメトーーク!」読書芸人より」)

「完売画家」(中島健太)

(2021年12月2日「アメトーーク!」読書芸人より」)

完売画家

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小説

残像に口紅を(筒井康隆)

「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えてゆく。愛するものを失うことは、とても哀しい…。言語が消滅するなかで、執筆し、飲食し、講演し、交情する小説家を描き、その後の著者自身の断筆状況を予感させる、究極の実験的長篇小説 (「BOOK」データベースより)

 カズレーザーがアメトーーク!読書芸人で、「変わったギミックの本」と紹介した筒井康隆の傑作。「残像に口紅を」は、章が進むごとに50音がひとつずつ消える実験的SF小説。「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまう。

驚愕の曠野(筒井康隆)

カズレーザー:332章から始まる作中小説を読み聞かせてる人がいて、その人もその小説の登場人物で……って、もう視点がどこにあるのか分からなくなる。こんなことしていいの? 反則なんじゃないの? って読みながら混乱しつつ、度肝を抜かれて。俺のメタフィクション初体験です。いきなり読ませるんじゃなく、ある程度本を読んで正統を知ったうえで、この反則技を仕掛けたい。小学校高学年から中学生くらいかな。にしても、30年くらい前にこれを書いてる筒井先生、バカ攻めです。先見の明がイカれてますよね。(FRaU 2016年8月より)

ローマ人の物語(塩野七生)

カズレーザー:これは中学3年間かけても読ませたいです。これ読んだらローマが好きになる。そこから世界史の授業を受けると、小説と歴史の違いに気づく。たとえば、教科書には侵略者と書かれていても、小説を読むとその人にも人生のドラマがある。教科書にある一行のバックボーンを勉強する欲求を感じてほしい。勉強をつまらないって感じたときに、実はすごい面白いもんが隠されてるんじゃないかって想像することができたら最高じゃないですか。(FRaU 2016年8月より)

幼年期の終わり(アーサーCクラーク)

異星人の宇宙船が地球の主要都市上空に停滞してから五十年。その間、異星人は人類にその姿を見せることなく、見事に地球管理を行なった。だが、多くの謎があった。宇宙人の真の目的は? 人類の未来は?――巨匠が異星人とのファースト・コンタクトによって新たな道を歩みはじめる人類の姿を描きあげた傑作!

カズレーザー:高校卒業までのどこかで読んで、世の中知った気になってるかもしんねえけど、もっとすごい人がいるぞ、想像力って無限大なんだぞって教えたい。俺は映画『2001年宇宙の旅』の原作者ね、と手に取ったはいいけど、バカ難しくて本棚に戻しかけた。でも読めないのが悔しくてなんとか読了。

初読のときは頭の中に映像を思い浮かべるのも一苦労でした。エンタメ作品は展開の面白さでどんどんページをめくっていけるけど、その読み方では太刀打ちできない。今どういう状況なんだ? 何が起きてるんだ? って迷いつつ、ひたすら文字だけで想像する。難しい本を嚙み砕く楽しさを教えてくれた1冊です。もうそれこそ、1500mダッシュしたくらい疲れるんですよ。日本語訳も硬かったりして、でもそれが段々クセになっていく。

アーサー・C・クラークの作品って、人間賛歌なんですよね。人生捨てたもんじゃないよってことを、とにかく難しく、いろんな方法で表現してる。まぁ、とりあえずこれを読んだら、もう怖いものなし。なんでも読めると思います。SFには漫画や映画の元ネタも大量に詰まってるから、知ったかぶりできるのもいい。読書ってつくづくコスパのいい娯楽だと思います。(FRaU 2016年8月より)

高い城の男(フィリップ・K・ディック)

 アメトーーク!読書芸人で紹介。第二次世界大戦で枢軸国が勝利し、アメリカが東西に分断された世界を舞台にしたヒューゴー賞受賞の傑作。

第二次世界大戦が枢軸国側の勝利に終わってから十五年、世界はいまだに日独二国の支配下にあった。日本が支配するアメリカ西海岸では連合国側の勝利を描く書物が密かに読まれていた……現実と虚構との間の微妙なバランスを、緻密な構成と迫真の筆致で描いた(「BOOK」データベースより)

エッセイ

妻に捧げた1778話(眉村卓)

余命は一年、そう宣告された妻のために、小説家である夫は、とても不可能と思われる約束をした。しかし、夫はその言葉通り、毎日一篇のお話を書き続けた。五年間頑張った妻が亡くなった日の最後の原稿、最後の行に夫は書いた──「また一緒に暮らしましょう」。妻のために書かれた1778篇から19篇を選び、妻の闘病生活と夫婦の長かった結婚生活を振り返るエッセイを合わせた(「BOOK」データベースより)

「アメトーーク!」の「本屋で読書芸人」企画で、カズレーザーが15年ぶりに泣いたと紹介し話題を呼んだ本。

漫画

手塚治虫「アドルフに告ぐ」・「火の鳥」

カズレーザー:好きなんで、たまに読んじゃいますね~。

アドルフに告ぐ 1

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【カラー版】火の鳥 1

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