『チェンソーマン』『ルックバック』で知られる天才漫画家 藤本タツキの凄さを語る声・エピソードをまとめてみた。
担当編集者 林士平が語る藤本タツキの凄さ
『SPY×FAMILY』や『チェンソーマン』を担当し、藤本タツキとは高校生時代からの付き合いである集英社編集者の林士平は藤本タツキの凄さをこう語っている。
創作スピードが他の作家より速い
林:初めの頃、創作スピードが他の新人作家より速く、作品をたくさん描こうとしてくださっていて、すばらしいと思いました。たくさん描けばその分成長するのも早いですから。あと、いろいろとやりたいことをいっぱい持っているんですけど、ご自身のアイデアにこだわりすぎず、ダメなら次に進むという方。その点においては、デビューをして連載を持ってからも変わりません。(10年来の担当編集者が明かす、鬼才の漫画家・藤本タツキの才能の正体。 MEN'S NON-NO WEB)
普通とは全然違う方向の物語の展開をする
林:予想したとおりにいくことがそんなに面白いと思わないタイプの方ですね。ネームを読んで物語の展開について「普通だったらこうなりますよね」という話をすると、「だったら」とそこから議論を始めていますね。打ち合わせの翌日にネームが来ると、全然違う方向のボールを投げてきたなって。でも結局昨日の話があったから、こうなったんだなと。初読の感想を大事にしてくださっているんですね。(10年来の担当編集者が明かす、鬼才の漫画家・藤本タツキの才能の正体。 MEN'S NON-NO WEB)
傑作『ルックバック』を絶賛する声
2021年に公開された143ページの長編読切『ルックバック』は傑作の呼び声が高く著名人からも絶賛の声が寄せられた。
最果タヒ(詩人)
藤本タツキ「ルックバック」良すぎる……取り戻せないもの、どうしようもないこと、最悪の出来事が起きたとき、それを覆すのが物語ではなく「それでも生きていく人」を描くのが物語で、でも、と思う、でも、と望んでしまう、その気持ちもひっくるめて、こうやって物語にしてくれるなんて素晴らしいな。
— 最果タヒ(Tahi Saihate) (@tt_ss) July 18, 2021
渡辺潤(漫画家)
気軽にノーガードで読んでしまい
— 渡辺 潤 (@Junwatanabe1968) July 19, 2021
一瞬、漫画家辞めようと思ってしまった。
いや、まだ僕も足掻くけども。笑
いるのよ…天才って。 https://t.co/fRHnZagtPF
浅野いにお(漫画家)
すごい。本当にすごい。すごいものを読ませていただきました。(語彙消失)
— 浅野いにお/Inio Asano (@asano_inio) July 18, 2021
ルックバック - 藤本タツキ | 少年ジャンプ+ https://t.co/XLdN7maWcy
上田慎一郎(映画監督)
ルックバックの「背中」が、ものづくりをする者みんなに、これは自分の物語だって思わせるんだよな。あのラストカット見た後、みんな絶対机に向かっちゃうもん。
— 上田慎一郎 (@shin0407) July 19, 2021
奈良美智(画家・アーティスト)
なんだか良くて・・・
— yoshitomo nara / 奈良美智 (@michinara3) July 18, 2021
ルックバック - 藤本タツキ | 少年ジャンプ+ https://t.co/xah26OYQDx
村上隆(アーティスト)
— takashi murakami (@takashipom) July 18, 2021
藤本タツキの天才性がわかるエピソード
自分の妹を騙る「ながやまこはる」というツイッターアカウントを運用
藤本は自分の妹を騙る「ながやまこはる」というツイッターアカウントをなぜか運用。
twitter.com
今日はコンビニのケーキを食べました。すごくおいしかったのでケーキを食べてよかったです。
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) December 24, 2022
担当編集である林は、藤本の関係者を騙る「ながやまこはる」の投稿を発見し、なぜか関係者しか知らない情報が投稿にも含まれているため警告して辞めないなら訴えようとしていたと言う。
「ながやまこはる」事件を藤本と林はこう振り返っている。
藤本:林さんが、『ファイアパンチ』の連載直前にTwitterで、「ながやまこはる」アカウントを見つけてきて「藤本くんの関係者を騙っている人がいるから、警告してやめないなら、訴えようと思っている」と言ってきて・・・
林:覚えている・・・!藤本くんに早くもヤバいファンがいる、訴えなきゃって言った記憶が。
藤本:あーどうしようって思って「それ僕です」って言ったら、林さんが凄くびっくりしていて…。かなり狼狽していて、僕を畏れているような感じの表情を林さんがしていました(笑)
林:めちゃくちゃ同様した記憶がありますよ(笑)何で?どうして?何のために?って思ったからね。
中学生の頃から脳内の雑誌で7本同時連載をしていた
中学生の頃から脳内で雑誌を作り、面白くない作品を打ち切り定期的に入れ替えつつ、自ら考案した漫画を約7本同時に連載していた。連載が最終回を迎えたときは、感動で涙がこみあげたが、授業中なのでこらえたという。新人漫画家時代にも依然として約5本の作品を脳内で連載しており、中には単行本15巻ほどの分量で完結した作品もあった。 自分の作品は世間受けしないと認識しつつ、それが逆に受けているのかもしれないとしている。また、ひと通り漫画読んで飽きた人が読んでいる気がすると、2018年に自らの作品を分析している。(Wikipediaより)
高圧的で理不尽な女性に会うと自分はなんて幸せなんだろうと思う
藤本:僕も高圧的で理不尽な女性が好きです。大学の頃に意地悪してくる女の子がいたんですが、ある日学校で僕の自転車がひっくり返っていたんですね。なんだろうと思っていたら、その女の子が「お前の自転車をひっくり返してやったぞハハハ!」って言ってきた。俺はなんて幸せもんだと思いました。
学生時代、家賃や生活費のために読切を描いていた
藤本:大学生のときにバイトなどをしていませんでした。なので家賃や生活費などの為に読切を描いていました。大学卒業後は奨学金を返済しなければいけません。読切を描かなければバイトをしなければいけないのでそれが嫌で読切を描いていました。ステップアップという目線からみると、描けば描くほど賞金額があがっていき生活に彩りが出てきたのでよかったです。(https://www.jump-mangasho.com/wp-content/uploads/2021/04/033_01.jpg)
■関連記事
『HUNTER×HUNTER』作者 冨樫義博が天才であることがわかる関係者の声・エピソードまとめ
fc0373.hatenablog.com
『鬼滅の刃』作者 天才 吾峠呼世晴の凄さまとめ
fc0373.hatenablog.com
あらゆるクリエイターに大きな影響を与えた漫画家 諸星大二郎の凄さまとめ
fc0373.hatenablog.com
『AKIRA』で知られる大友克洋の天才性がわかるエピソードまとめ
fc0373.hatenablog.com