稀代のヒットメーカー秋元康が語るヒットを生み出す創作方法まとめ
- ブームを生み出す「共犯意識」
- キャッチフレーズをつくる頭の中のリュックサック
- 小さな発見を習慣にする方法「一行日記」
- 喫茶店で知らないメニューを頼む
- 人とは違うところに種を蒔く
- 「あの」がつくものがヒットの法則
ブームを生み出す「共犯意識」
秋元は知っている人だけが持つことができる共犯意識をつくりだせるかが、ブームを生み出す仕掛けの一つであると語っている。
秋元:たとえば「夕やけニャンニャン」で国生さゆりが「今日は新田恵利ちゃんは中間テストでお休みです」と報告したシーン。秋元氏いわく「それを見ている中高生も中間テスト期間なんです。『新田恵利ちゃんも俺も中間だ』っていうシンパシー、こういうのがすごいな、当たるなと思った」という。(秋元康が語った!ブームを生み出す仕掛けは「共犯意識」と「マイナスのエネルギー」 | 日曜日の初耳学 復習編 | MBSコラム)
キャッチフレーズをつくる頭の中のリュックサック
秋元康は歌詞を書く時に必ず、「なぜか覚えてしまうワンフレーズ」をいれようとすると言う。その時に使うのはこれまで生きてきた時に「面白いな、なんだろう」と思った体験や疑問である。
秋元:僕が19歳か20歳のとき、初めて米ロサンゼルスへ行き、チャイナタウンでご飯を食べたんです。食事が終わって会計をしていると、お皿の上にクッキーがいくつか出てきて、それが“フォーチュンクッキー”でした。割ると中に占いが入っていて面白いなと。その記憶とともに“頭の中のリュックサック”に入った言葉を、『恋するフォーチュンクッキー』を作詞するときに取り出しました。(「スタンダードが一番難しい」人の心をつかみ続ける天才仕掛人、秋元康の頭の中| 秋元 康|Passion Leaders活動レポート|SUPER CEO)
秋元:『フライングゲット』もそうです。たまたまファンの方が「今日はAKBのCDのフラゲ日だから」と話しているのを聞いて、フラゲ日って何だ?と。これは、CDの発売前に購入できる日のことで、正しくは「フライングゲット日」、略してフラゲ日というのだと知りました。これも面白いなと思いました。(「スタンダードが一番難しい」人の心をつかみ続ける天才仕掛人、秋元康の頭の中| 秋元 康|Passion Leaders活動レポート|SUPER CEO)
ほかにも『ヘビーローテーション』や『ポニーテールとシュシュ』もこれは何だろう?という体験や疑問がキーワードとなって、“頭の中のリュックサック”から取り出したものなのだと言う。
万能ネギのエピソード
頭の中のリュックサックの例として、秋元は「万能ネギ」のエピを挙げる。ある日八百屋さんで「万能ネギ」を見かけた時に、疑問を感じたのだと言う。そもそもネギは万能じゃないのか?それをあえて「万能」と言い切るのは妙だな、と。
秋元はそこから発想が広がったことをこう語っている。
秋元:僕の頭のなかに〝万能〟という言葉が残るのだ。感性のアンテナに引っかかって、発想を刺激してくれるのである。 そうなると、その〝万能〟という言葉が頭の中を駆けめぐる。「万能ネギ」があるなら「万能タマゴ」があってもいいじゃないか。「万能ニンジン」や「万能ダイコン」があってもおかしくない—『企画脳 (PHP文庫)』秋元康著https://a.co/4SD1unt
伊勢丹の紙袋のエピソード
頭の中のリュックサックの例として秋元が挙げるのは「伊勢丹の紙袋」のエピソードだ。
秋元:本当かどうかは分からないが、新宿のデパート「伊勢丹」の紙袋は、ほかのデパートの紙袋より、ちょっとだけ大きいというのである。 そうすると、あちこちで買い物をして紙袋が増えてきたときに、最後はいちばん大きな「伊勢丹」の袋に入ってしまうというわけだ。 その発想が、なかなか面白い。「何かに使えそうだな—『企画脳 (PHP文庫)』秋元康著
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小さな発見を習慣にする方法「一行日記」
秋元康は、クリエイターには毎日小さな発見をして驚いたり感動することが大事だと言う。
そのために秋元がおすすめするのが一行日記だ。毎日、今日あったことを一行書くだけの日記なのに、何も書くことがない日が必ず訪れる。その時に人は書くために新たな行動ができるのだ。
秋元:続けていくと、そのうち、何も書くことがない日が出てきます。そのとき、人とは不思議なもので、何か書くために行動します。近くの美術館で企画展があるから見に行ってみたり、高校時代の友だちに連絡して一緒に飲まないかと誘ったり、読まずに置いていた本を読みはじめたり、気になっていた映画をNetflixで観たりなど。(「スタンダードが一番難しい」人の心をつかみ続ける天才仕掛人、秋元康の頭の中| 秋元 康|Passion Leaders活動レポート|SUPER CEO)
喫茶店で知らないメニューを頼む
秋元は喫茶店でいつも同じメニューを頼むのではなく、知らないメニューを頼んでみようかという人間こそが企画力が伸びるタイプであると語る。
秋元:喫茶店で知らないものを頼むことは、「昨日」とは違う「今日」を探すことなのだ。—『企画脳 (PHP文庫)』秋元康著
秋元:一緒に行った仲間が喫茶店でコーヒーを注文しているときに、自分だけは「黒ザクロジュース」や「カシス紅茶」を注文できるかどうか。会社の近くの定食屋に行っても、いつものカレーライスではなく、メニューの片隅に書いてある「サバナライス」なんて聞いたこともないような食べ物を頼めるかどうか。—『企画脳 (PHP文庫)』秋元康著
人とは違うところに種を蒔く
秋元は例えばEXILEが流行れば、EXILEと同じようなグループが次々と追従するが、そのブームに乗ってしまっては優れた発想は出て来ないと言う。
秋元:世の中には必ず反動があるから、たとえば「おニャン子クラブ」や「モーニング娘。」「 AKB 48」みたいな素人の新鮮さが流行れば、つぎには玄人っぽいものが売れる。 一時期のようなバンドブーム全盛時代のあとには、アイドルブームだったり、演歌ブームがきたりする。—『企画脳 (PHP文庫)』秋元康著
秋元:歴史は繰り返すのだ。それを見据えた上で、どこにみずからの「種」を蒔いていくか。机上の発想では、この基本をおさえることが重要である。—『企画脳 (PHP文庫)』秋元康著
「あの」がつくものがヒットの法則
『料理の鉄人』は「あの料理で対決するやつ」、安室奈美恵は「あのコギャルの神様」といったように、「あの」がつくものはものすごい人気を呼ぶと秋元は言う。
秋元:「とんねるず」は二人とも背が高かったから、最初は、「あの、背のデカイ高卒の二人組がいるじゃん!」 という感じだ。女子大生が、「なんだ、大学出てないじゃない」 と言う前に、「高卒」であることを逆手にとって「あの」にしてしまおう、ともくろんだのだ。—『企画脳 (PHP文庫)』秋元康著
https://a.co/40dMOq4
秋元は「あの」をつくるときは、何がいちばん一言でいいやすい言葉なのかを考えることがポイントであると語っている。
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本の内容:秋元康が関わる仕事は、なぜ、こんなにヒットするのか?20年以上、トップを走り続ける天才クリエイターの思考回路はどこが違うのか?秋元康の頭の中を見てみよう! 文庫オリジナル。(Bookデータより)
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