M-1グランプリ2021で、衝撃的なネタを披露し最下位でありながら大きな反響を得たランジャタイ。賛否両論わかれるランジャタイの凄さを語る芸人の声をまとめてみた。
ナイツ塙
あの見方がわかんない人はわかんないまま、終わっちゃうと思うんすね。
このランジャタイがねえ。一番目モグライダー。二番目ランジャタイっていう香盤、なかなか無いからね。それだけでもちょっと凄い大会になったんだけど。巨人師匠がおっしゃってたんだけど、ランジャタイって見方がわかんないんだよね。見る方法が。自分でこうやって見るんだって決めると、むちゃくちゃ面白いんだけど。あの見方がわかんない人はわかんないまま、終わっちゃうと思うんすね。(「ナイツ塙の自由時間」より)
2人ともむちゃくちゃ面白いんですよ。でも国崎くんの面白さは、凄く100点満点で伝わるんだけど、伊藤くんの面白さは皆知らないじゃん。だから知らないまま優勝させるよりは、漫才の中で、伊藤くんの凄さが伝わるネタをやってもいいんじゃないかなと思うので。ランジャタイは来年以降どうなるのかって。国崎くんがもっとさばくようになるのか、もっと違う形をつくるのかって。でも、本人たちが平場でボケまくってたから、多分、本人たちにとっては大満足なんじゃないですかね。ランジャタイ、面白かったな。(「ナイツ塙の自由時間」より)
ナイツ塙によるM-1出場者のネタ分析や、関東芸人と関西芸人の言葉や文化の違いにより分かれるネタの傾向など、ダウンタウンの本当の凄さなど、M-1・お笑い評論の決定版はこちら
立川志らく
ランジャタイに96点という超高得点をつけた立川志らくは、M-1後も、ランジャタイ関連のツイートを繰り返すほど、ランジャタイにやみつきになっている。
ランジャタイはイリュージョン。限りなく100点に近い96点
M1、錦鯉おめでとう。私は一回戦は好みで点数を入れさせてもらってる。だからランジャタイはイリュージョン。限りなく100点に近い96点。で決勝は彼らの人生がかかっているから好みではなく1番受けた漫才を選ぶ。錦鯉はただのお馬鹿ネタかと思いきやあのシュールな落ち。痺れた。おじさんの涙美しい。
— 志らく (@shiraku666) December 19, 2021
ランジャタイのネタは落語で言うところのひとりキチ○イ。野ざらし、湯屋番、二階ぞめきなど。あと私が立川ボーイズ時代によくコントでやっていた。あと私の劇団下町ダニーローズでモロ師岡さんがあの手法で笑いをとり私が突っ込んでいた。でもそれらを遥かに超えたイリュージョンであった。
— 志らく (@shiraku666) December 19, 2021
ランジャタイの弓矢というネタ。これをテレビでやったら放送事故。そのくらいイリュージョン。
— 志らく (@shiraku666) December 27, 2021
わかった!昨日のランジャタイのネタ、私のせんきの虫だ。あの中村勘三郎さんが慄いた平成中村座の談志追悼公演でやった、せんきの虫。爆笑とポカーンが入り混ざるイリュージョン落語。どこかでやらないと。ENGAEグランドスラムかなあ。NHKの志らくの演芸図鑑だと視聴者が高齢者だからポカーンになる。
— 志らく (@shiraku666) December 20, 2021
訂正
— 志らく (@shiraku666) December 20, 2021
ランジャタイ、ジャルジャル、トムブラウン、金属バッド、ザコシ&コウメ太夫らでIR GP、つまりイリュージョングランプリを開催したら面白い。ぶっ飛んだ、時代を先に見た漫才、コントの大会。落語家で入れる若手はいないな。私が若ければ絶対に出場した。
ランジャタイが抑止力となり、今回のM-1の流れをつくった
ノンスタイル石田が、「ナインティナインのオールナイトニッポン」で、M-1グランプリの講評を行っていた。
石田:ランジャタイは凄かったですね…
岡村:ちょっと早すぎたんじゃないですか!?
石田:これは、絶対後半の方がいいコンビなんですよ。ランジャタイは。なんですけど、ランジャタイが実は後半ハネきらないという(今回の)M-1をつくったんですよ。
岡村:おお!
石田:ここで、「おバカMAX」もやって、「スピード」も結構早いのやって、「熱量」も出したんですよ。なので、この後、「熱量」を出す漫才師も実はそんなパワーがあるように見えなかったし、「おバカ」をやるのも、あれほどおバカには見えへんし。「スピード」もそこまで早く見えなかったっていうのが。
岡村:だした!!
石田:そう、ランジャタイが抑止力になったというか、後半の。
岡村:ああ~~!ここで、もうやってしもうた?
石田:ここで、もうお笑いの感度ビンビンの人からすると、めちゃくちゃ面白いネタなんで。まあ、色んなことがここでやられているという。
岡村:2番手でやられてしまったんや!だから、通常、M-1グランプリってだんだん上がってきて、「来た来た!優勝するかも!」っていうのの重しになってしまった。
石田:そう、そうなんですよ。だからなかなかハネきらないという。
矢部:3番以降が。
石田:そう。(「ナインティナインのオールナイトニッポン」2021年12月23日放送より)
笑い飯 哲夫
「ラジオでウラ実況!?M‐1グランプリ2021」で、笑い飯の哲夫とノンスタ石田、銀シャリ橋本が、M-1グランプリを生で実況していた。
俺、審査員やったら、めっちゃ高得点つけてるわ。やっばいわぁ。
哲夫:いや、あんなん見せれるの凄いな!!
石田:いや凄い…
哲夫:野田(マヂカルラブリー)も形態模写凄いけど、この脈絡のない(笑)形態模写あんだけいけるってやばいな…
石田:あのスピードで理解させるのがね。
哲夫:ほんまやな!
石田:ほとんど説明してないですからね。音で。
哲夫:形態模写でも種類、ぜんぜん違うもんな!いや、これはやばい。俺、審査員やったら、めっちゃ高得点つけてるわ。やっばいわぁ。
橋本:これは、凄いなあ。こんなん絶対つくれないすわぁ。なんかファンタジーをちゃんと具現化してる感じの。やっぱり、天才の作り方ですね。
石田:で、ちょっとM-1対策もしてるじゃないですか!!
哲夫:ちょっとな。わかりやすくっていうな。わかりにくいこともやりよんねんけど(笑)
橋本:ちゃんとサビと着地つくってますよね。物語もちゃんとあって。二匹目の猫がね。
石田:そう、二匹目の猫が(笑)ちゃんとしてんねんなあ~。(「ラジオでウラ実況!?M‐1グランプリ2021」より)
ユウキロック
元M-1ファイナリストで、中川家と優勝を争ったユウキロック(元ハリガネロック)は、ランジャタイの出順とネタ選びに、期待していただけに残念そうな様子で講評していた。
出順が早すぎた
ちょっとねえ…ランジャタイにしては早かったかなあっと。色んな人を見てもらって、ランジャタイを見てもらうのが良かったかなあと…(「ユウキロックのエンタメウェビナー」より)
ネタが少しわかりづらかった
あのiPhoneつくるとか、屁のやつとか。ま、屁のやつはちょっとやりづらいかなあ。ラーメン屋から、ふふ(笑)TMレボリューション出てくるやつかなあ?(笑)とかの方が俺は良かったんじゃないかなあ…って。ちょっと…わかりづらかったんじゃないかなって。(「ユウキロックのエンタメウェビナー」より)
客に引かれる要素がもったいない
観覧のお客さんでちょっとあることなんやけど、手がこうばってなくなったりとかいうのが、引かれるかなあ…っていうのがあったんですね…うん。だからその辺がもったいなかったかなあって、思いました。でも、やっぱり松本さんのコメントとか秀逸でしたねえ。「体調の良し悪しで」っていうのは上手いこと言ったなあっていうのはありますし。(「ユウキロックのエンタメウェビナー」より)
ユウキロックのエンタメウェビナーM-1 2021講評はこちらから
https://www.youtube.com/watch?v=JOfF8o1xF70
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